島根県海士町が新しい働き方として導入している「半官半X」で、理学療法士の資格を持つ町職員の田口郁也(ふみや)さん(29)が今夏、筋肉の動きをなめらかにする手技「筋膜リリース」の訪問サロンを始めた。鍼灸(しんきゅう)院や接骨院がない町内で、肩や腰に痛みを伴う病気の予防にも役立とうと張り切っている。     (鎌田剛)

 田口さんは「思い切って、自然豊かな場所で子育てをしたい」と、この春、一家で北九州市から移住してきた。筋肉を包んでいる筋膜が癒着し伸びづらい状態を解消する筋膜リリースを習得しており、移住前は長く病院やデイサービスなどで利用者の健康維持に当たってきた。

 5月から町職員となり、...