中国電力が11日、島根原発2号機(松江市鹿島町片句)を2024年8月に再稼働すると発表した。原子力規制委員会の審査や、安全対策工事の進捗(しんちょく)状況から判断し、具体的なスケジュールを示した。ただ、避難計画の実効性や、使用済み核燃料を再処理して燃料として使う「核燃料サイクル」の停滞など、多くの懸念は消え去っていない。 (取材班)
島根、鳥取両県にまたがる島根原発30キロ圏には約46万人が暮らす。このうち自力で避難ができない要支援者は約5万2千人と、全国の原発では最多だ。
「(入所者は)車で長時間移動することなど、普段ない。避難先で暮らしが継続できるかもイメージできない」。30キロ圏内で社会福祉施設を運営する...