軽やかな走りを見せる花岡悟さん=松江市内
軽やかな走りを見せる花岡悟さん=松江市内

 卒寿を迎えた現役市民ランナーがいる。松江市比津町の花岡悟さん(90)は、35年前から毎朝のランニングを欠かさず、県内外で年間10大会出場する長寿ランナーだ。年を重ねてもタイムを縮めようとする向上心を抱き続け「体が動く限り走り続けたい」と軽快な走りを見せる。

 健康の維持を目的に55歳からランニングを始めた。もともと警察官で、体力があったことからすぐにのめり込み「走らないと気持ちが落ち着かない」と、今でも午前6時からの8キロの走り込みを欠かさない。その後、近くの喫茶店でモーニングを食べるまでがルーティンで、元気の源だという。

 朝のランニングだけで終わらないのが花岡さん。日中は自転車で市内を10キロ走り回り、時には趣味の登山で足腰を動かし続ける。アクティブな生活ぶりは娘にも心配されるほどだが、「これまでけがしたことや体調を崩したことはない」と笑う。

 ランニングはタイムにもこだわる。毎朝走るのは一貫して同じコース。「前日のタイムを超えることを意識している」と毎回タイムを計測して記録をつけ、好タイムが出た日はチェック。よい走りができた日の感覚を思い起こす。これまでを1分1秒上回ることに努めてきた。

 直近に控える大会は12月の松江城マラソン。1キロ8分のペースで走ることが目標だといい「できる限りのことを尽くしたい」ときょうも靴ひもを結ぶ手に力が入る。
(原暁)