青色のボールペンで想像上の動物画を描く画家青已(あおい)はなねさん(44)=米子市皆生3丁目=が、米子市内に自身のギャラリー「AOHAO gallery(あおあお ギャラリー)」を開いた。シカを思わせる独特な生き物や竜を描いた作品を飾り、地域に芸術文化が一層浸透する契機にしたいと期待する。
青已さんは0・35ミリの青の水性ボールペンを使い、2014年から独学で制作に取り組み、繊細な筆致で自らの夢想を表現。同年、米子で個展を開催し好評を得たのを機に、松江や東京、パリ、ニューヨークなどで作品を発表している。
ギャラリーは元洋菓子店の3階建てのビルを改装。1、2階部分を展示室にし1階にはアトリエを併設した。青と白を基調にした作品群と調和するように、れんが壁を白色のペンキで塗り替えた。
欧米のように、日常に芸術が溶け込むような空間を作りたいと願い着手した。
ギャラリーでは現在、チョウの羽や葉でできた角を持つシカのような動物が、草花に囲まれた情景を表した絵や、憂いを含んだ竜の横顔を描き出した作品など15点を展示している。今後は、テーマを絞った特集展示や、即興の絵画制作パフォーマンスも考える。
青已さんは「日常の中でふらっと絵を楽しめる空間になるといい」と期待する。ギャラリーは米子市角盤町4丁目127の3。入場無料。午前11時~午後4時で休館日は金曜と土曜。(佐貫公哉)