出雲市斐川町福富の出雲キルト美術館で「鶴と松」をテーマにした秋の企画展が開かれている。江戸時代の着物や蚊帳を使った掛け軸や屏風(びょうぶ)15点が来館者を楽しませている。11月28日まで。
同館は築200年の古民家を利用し、雲南市のキルト作家・八幡垣睦子さんが江戸時代から大正時代に使われた着物などで手がけた作品を展示する。
24羽の鶴が松の周りを舞う場面を表現した屏風「風の祈り」(縦180センチ、横186センチ)は、江戸時代の裾の長い上着「打ち掛け」を修復して制作した。オレンジや緑、白色の布を巧みに縫い合わせた鮮やかなグラデーションが目を引く。
同館の八幡垣志保代表は「キルト作品は時代を経た着物が手仕事によって美しく生まれ変わる。魅力を知ってもらえたらうれしい」と話した。
午前10時~午後5時。入館料は一般700円、高校生以下500円。毎週水曜と第3日曜が休館。(佐野翔一)