中四国地方の神楽団体が競演する「中四国神楽フェスティバルinひろしま」がこのほど、広島市内であった。山陰両県からは石見神楽亀山社中(浜田市)と荒神神楽菖風社(鳥取県江府町)が出演し、1100人の観客に自慢の舞を披露した。
フェスティバルは中四国地方の文化交流を深めようと、1992年度から中四国9県が持ち回りで開催する「中四国文化の集い」の一環。広島県は県内で盛んな神楽をテーマに選んだ。
亀山社中は「大蛇(おろち)」を披露。8頭の大蛇が蛇胴を互いに絡ませる技や須佐之男(すさのおの)命(みこと)の激しい立ち回り、ドライアイスの白煙を用いた演出で観衆を魅了した。菖風社も同様の場面を描いた「おろち退治」を上演した。
亀山社中の小川徹代表は、出演10団体のうち3団体が「大蛇」を演じたことに触れ「蛇胴はもともと浜田でつくり出された。本場の気概を持って舞えた」と話した。(新藤正春)