金剛流能楽師の種田道一さん(69)らが率いる「金剛流の能 日本全国 能楽キャラバン! in島根」が11月4日午後1時半から、出雲市塩冶有原町2丁目の出雲市民会館で開かれる。能や狂言の公演のほか、小中高生を対象にしたワークショップ、出雲神話と絡めた鼎談(ていだん)があり、古典芸能の魅力に触れられる。
種田さんは京都出身で、金剛流の種田家の4代目。1998年に重要無形文化財保持者に認定された。30年にわたり月1回、松江、出雲の両市で愛好者を指導する。
キャラバンでは、ヤマタノオロチ伝説を基にした能「大蛇(おろち)」、半能形式の「井筒(いづつ)」、狂言の「千鳥(ちどり)」などを上演。合間には「能と神楽が描く出雲神話」をテーマに出雲市斐川町併川の万九千神社の錦田剛志宮司、金剛流26世宗家で人間国宝の金剛永謹(ひさのり)さん、元産経新聞編集長の安本寿久さんの鼎談がある。
公演前の午前10~11時に小中高生100人が定員のワークショップがあり、無料で能楽師の指導を受けながら能を体験できる。参加者と引率者は無料で公演を鑑賞できる。
能楽協会と金剛能楽堂財団が企画。種田さんは「大蛇ゆかりの出雲で能ができるのは貴重。ぜひご覧いただきたい」と来場を呼びかける。一般3千円、学生2千円。ワークショップの申し込み、問い合わせは金剛能楽堂、電話075(441)7222。
(金津理子)