1999年からケニアの首都ナイロビ郊外にあるスラム街、キベラスラムで学校「マゴソ・スクール」を運営する早川千晶さん(57)が24日、安来市内で講演した。貧しい子どもたちが将来の夢を膨らませる場になっており「教育は困難を生き抜く力になる」と強調した。(桝井映志)
 
 講演要旨は次の通り。

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 私がなぜ、今の活動をしているのか。それは子どもの頃の悩みが発端だ。

 両親が旧満州(中国東北部)からの引き揚げ者で、幼い頃に旧ソ連軍に追われ命からがら日本に帰った。多くの人が道中に凍死、餓死し、日本が虐げていた中国の人たちに助けられて生きて帰れた話を祖母に聞いて育った。祖母がそんな話をすると、母は耳をふさぎ叫んだ。...