島根県の魅力を広く発信しようと、松江農林高校(松江市乃木福富町)の生徒が地元食材を使ったオリジナル商品を開発し、28、29の両日に東京都内である県内特産品のPRイベントで披露する。地元の企業や大学の協力を得て、素材本来の味を生かした自慢の逸品で、イベント来場者の意見を基に商品化を目指す。
地域課題の解決に取り組む学校魅力化推進プロジェクトの一環で、総合学科3年生が考案。県内の食品製造会社や菓子店、島根大学の助言を受け、約半年かけて全5商品が完成した。
生物生産科の生徒が無菌状態で育てたサツマイモを使用した「YAM CURRY(ヤムカレー)」は、小麦粉を含まないグルテンフリーで、ルーに宍道湖産シジミのエキスを入れるなど、サツマイモの自然の甘みと地元食材がマッチした品となっている。
価格は1袋900円(200グラム)で、PRイベントでは2日間で計200袋を販売する。商品を企画した祐源(ゆうげん)さんは「みんなと協力して商品が完成できてうれしい。都内の人に島根の魅力を知ってもらうきっかけになってほしい」と願った。
イベントではこのほか、県産きぬむすめの米粉を使ったマドレーヌやカヌレ、安来市産イチゴなどを使ったフルーツソースも試食でき、来場者のアンケートを踏まえて改良を加え、将来の商品化を検討する。
イベントを企画した地域活性化事業のスプレッドリンク(出雲市)の矢野俊人さんは「島根の魅力が詰まった生徒の皆さんの力作を味わってほしい」と話した。イベントは東京都大田区の東急電鉄大岡山駅前広場で28、29日の午前10時~午後5時にある。(石倉俊直)