完成した第二邑学館で談笑する生徒たち=島根県邑南町矢上
完成した第二邑学館で談笑する生徒たち=島根県邑南町矢上

 島根県邑南町が、矢上高校の生徒を対象に整備した寄宿舎兼研修施設「第二邑学(おおがく)館」が同町矢上に完成した。町民や中学生と利用できる交流スペースをはじめ、勉強に集中できる個別学習空間を備えている。29日に式典があり、関係者が完成を祝った。

 鉄骨2階建ての延べ床面積約1160平方メートルで、4棟からなる。矢上高生が入る明渓(めいけい)寮と邑学館の隣接地に新設し、愛称は「邑咲(おおさき)館」と命名。明渓寮に入っていた女子生徒がそのまま入る。

 従来施設は4人部屋だったが、生活空間を確保するため2人部屋とした。総事業費は5億6200万円で、2月から整備を進めていた。

 関係者20人が集まった式典で石橋良治町長が「住民と生徒をつなぎ、人材育成と交流の拠点施設となるよう願う」と期待し、出席者が館内を見学した。

 利用する3年の北村遥里さん(17)は「スペースが広く、とても勉強がしやすくなる」と喜んだ。利用開始は11月上旬を予定している。(吉野仁士)