源吉兆庵が開設する新工場のイメージパース
源吉兆庵が開設する新工場のイメージパース

 和洋菓子製造の源吉兆庵(岡山市北区、岡田武夫社長)が、ヨーグルトなど乳製品の生産体制強化のため約28億円を投じて米子市に新工場を建設する。2026年春の稼働開始予定で、70人の新規雇用を計画する。大山を望む好立地を生かし、風車のある広場やカフェなども備える、同社初のテーマパーク型の集客拠点として開設する。

 鳥取県内では、鳥取・米子大山(米子市)、鳥取(鳥取市)に続く工場で、米子市赤井手の米子インター西産業用地(敷地面積2万2437平方メートル)に鉄骨2階建て(延べ床面積5382平方メートル)を建設。風車のある広場を囲む施設配置で、工場の見学通路や直売所、カフェを併設する。

 鳥取・米子大山工場からヨーグルト製造を移管し、新たに乳製品を使った和洋菓子も製造。21年秋に立ち上げた自社ブランド「ヨーグルトフォーシーズンズ」の売れ行きが好調で、販売店舗が20店舗に急拡大する中、新工場の建設によって100店舗以上に供給できる体制を整える。

 30年度時点では100人体制とする計画で、鳥取県と米子市は計6億円規模の補助を予定する。29日に同市内で平井伸治知事、伊木隆司市長と協定書を交わした源吉兆庵ホールディングスの岡田憲明社長は「大山の麓という場所で、夢も膨らむ。地元に貢献する工場にしていきたい」と話した。
(吉川真人)