東京を拠点に活動するプロのピアニスト池田怜士(さとし)さん(43)=益田市出身=のリサイタルがこのほど、益田市有明町の島根県芸術文化センター・グラントワであった。約200人の来場者が美しい演奏に聴き入った。
池田さんは益田高校から国立音楽大に進み、同大学を経て武蔵野音楽大大学院前期課程ピアノ専攻修了。東京で演奏活動の傍らピアノ講師としても活躍し、益田ではほぼ毎年1回のペースで公演している。
リサイタルでは自身が「好きな作曲家」と語るドビュッシーのピアノ曲「版画」や、ベートーベン作曲、リスト編曲の「運命」など10曲を披露。アンコールはモーツァルト作曲、リスト編曲の合唱曲「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を奏でた。来場者は時に激しく、時に繊細な音色に聴き入った。
3歳からピアノを習っているという益田市の安田小学校3年、永瀬珠々華(すずか)さん(9)は「迫力ある演奏にぞわっとした時もあった。運命が印象に残った」とほほ笑んだ。(中山竜一)