小説やノンフィクションなど各ジャンルの目利きが、今年とりわけ印象に残ったお薦めの本を3作品ずつ選びました。何かと暗いニュースが多い中、この年末年始は読書で心を潤してみませんか?
▽人文科学 藤原辰史 (京都大准教授、島根県出身)
(1)ホロコーストとナクバ(バシール・バシール、アモス・ゴールドバーグ編、小森謙一郎訳) 水声社・6600円
(2)芸術のわるさ(成相肇著=安来市出身) かたばみ書房・3520円
(3)生き延びるための女性史(山家悠平著) 青土社・2640円
ヒトラー政権下のドイツ人は、ヨーロッパ各地でユダヤ人たちを家から追い出し、殺した。追放されたユダ...