王将戦7番勝負第3局に勝利し、感想戦で攻防を振り返る藤井聡太王将(右)=大田市三瓶町、国民宿舎さんべ荘
王将戦7番勝負第3局に勝利し、感想戦で攻防を振り返る藤井聡太王将(右)=大田市三瓶町、国民宿舎さんべ荘

 将棋の第73期王将戦7番勝負第3局2日目が28日、国民宿舎さんべ荘(大田市三瓶町)で指され、藤井聡太王将(21)=全八冠=が、挑戦者の菅井竜也八段(31)を94手で破った。対戦成績を3勝0敗とし、防衛に王手をかけた。

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 先手の菅井八段が飛車を振り、藤井王将の飛車と向き合う形で進行。2日目の封じ手開封後、藤井王将がしばらく相手の攻めを受ける展開が続いたが、菅井八段の飛車の頭に歩を当てて反撃。馬との交換で得た飛車を元にしてつくった龍が攻守に働き、と金や桂馬で菅井陣を攻略した。

 局後、藤井王将は「難しい展開で、ミスもあった」と振り返った。防衛にあと1勝と迫ったことについては、王将戦は7番勝負全体で考えているとし「意識していない」と語った。

 菅井八段は初日から判断が難しい将棋となり「2日目は攻めるしかなく厳しかった」と回顧。3連敗で追い込まれたが「諦めずに頑張る」と話した。

 第4局は2月7、8日に東京都立川市で指される。(板垣敏郎)