見頃を迎えているアサザ=浜田市金城町下来原、雲城トンボ公園
見頃を迎えているアサザ=浜田市金城町下来原、雲城トンボ公園

 【浜田】浜田市金城町下来原の雲城トンボ公園で、浮葉植物のアサザや日本一小さなトンボとして知られるハッチョウトンボなど、希少な動植物の観察シーズンを迎えている。
 アサザは湖沼や水路に群生し、ハスのように水底の土中に根を張り、葉と花茎を水面に伸ばす水生植物。島根県で野生種は絶滅危惧1類に指定されている。
 同公園は10年前に地元住民が休耕田を活用し、湿地を造成。ハッチョウトンボのほか、同1類のモートンイトトンボや準絶滅危惧のモリアオガエルなど、珍しい動植物の宝庫になっている。園内は遊歩道やベンチも整備され、気軽に観察を楽しむことができる。
 今年はハッチョウトンボは個体数が減る一方、全長2~3センチで黄緑やだいだい色をしたモートンイトトンボが多数、湿地の草むらを舞っている。いつしか根付いたアサザは、隣のハスを上回るいきおいで勢力を広げ、直径約3センチの黄色の花を咲かせている。
 公園を管理する鎌原茂幸さん(75)=浜田市金城町下来原=は「10年がたち多様な生き物を見ることができる。気軽に訪れてほしい」と話した。
 一方、県立三瓶自然館サヒメル(大田市)によると県内の野生のアサザは花を付けない系統と分かっており、同公園の個体は園芸品種か県外から入って来た可能性があるという。
(勝部浩文)