福島第1原発の廃炉作業で最大のヤマ場となる溶融核燃料(デブリ)の取り出し。東京電力は1~3号機の原子炉格納容器にカメラやロボットを投入し、調査を進めてきた。これまでに2号機でデブリとみられる小石状の堆積物を持ち上げることに成功、3号機でもデブリの可能性が高い物体をカメラで捉えた。1号機では撮影に至っていない。
2号機では2018年1月、格納容器の底部全体に堆積物が広がっているのを、長さ約13メートルのカメラ付きのパイプで撮影。近くに燃料集合体の一部が落下しており、東電は堆積物をデブリと断定した。
内部の構造物に大きな損傷は見られず、デブリは圧力容器に開いた複数の穴から落ちたと考えられた。これは、デブリの一部が圧力容器の底を抜けたが、大半は容器内にとどまっているとの従来の推定とも合致する結果だ。
格納容器内の水位が約6メートルと他に比べて高い3号機では17年7月、水中を泳いで移動するロボットによる調査で、内部の構造物が激しく損傷している状況や、デブリの可能性が高い物体が広範囲に...