島根県本土地区のタクシー運賃が29日、約1割値上げされた。4月から運転手の時間外労働の規制が強化される「2024年問題」で、人手不足の深刻化が懸念される中、運賃値上げによる待遇改善で運転手確保につなげるのが狙い。業界関係者は値上げ効果に期待する一方で、客離れの懸念も漏らした。
運賃改定は2020年以来4年ぶり。運転手不足解消に向けた待遇改善が求められる状況や燃料高騰を背景に、事業者が値上げを申請した。普通車の初乗り運賃(1・5キロ換算の上限額)は740円から810円に9・5%上昇した。
松江一畑交通(松江市上東川津町)では27日以降、整備士が全車両79台の窓ガラスに付いている初乗り運賃を示すステッカーを張り替えた。
同社では現在、安定運行のために本来必要な運転手数が15~20人不足する。立脇等社長は...