半世紀以上前に造成された高台団地で住民の高齢化による機能低下が課題になる中、島根県が2024年度、淞北台団地(松江市淞北台)内の県営住宅10棟を解体し、3棟を新設する工事に本格的に着手する。子育て世帯向けの新棟を設けて若者を呼び込むとともに、バリアフリー化して高齢者らの住みやすさも確保し、持続可能な団地の形成に向けて再生を図る。

 淞北台団地は松江市の市街地北部に位置する。1968~72年に建設された県営住宅はピーク時に10棟264戸あった。現在は6棟168戸のうち、112戸が空き家になっている。住民有志でつくる淞北台まちづくり委員会によると、戸建て住宅を含めて団地全体の高齢化率は約40%という。

 県は新設する県営住宅に若年層の入居を進め、団地全体で多世代間の交流を図ることで活性化につなげる計画を立てた。

 具体的には、10棟を解体して...