【境港】境港市が特産化を目指す伯州綿の花から抽出した酵母を使った「伯州綿酵母の中華まん」が完成した。保水力が高くしっとりし、ふわふわした食感が特長。地元の山本製麺所(境港市朝日町)と、鳥取大など産官学金7機関でつくる「伯州綿利活用研究会」が連携し商品化した。伯州綿は手拭いなどの素材になり、食品の商品化は初めてで、関係者は伯州綿の知名度アップを期待する。
伯州綿は弾力性と保温性に優れ、江戸時代に弓浜半島で盛んに栽培された。明治以降は安価な輸入綿に押され栽培は下火になり、市が2008年から地域資源の継承に向け産地復活に取り組み、地元の業者などが伯州綿製のマスクやシャツを商品化している。
同研究会は、企業と連携し地域独特の酵母を使いビールやパンなどの商品化に取り組む鳥取大の取り組みに着目。同大農学部の児玉基一朗教授に相談し、一般の酵母と異なる独特の酵母が伯州綿から抽出できることが分かり、同製麺所に商品化を依頼した。
完成したのは、境漁港で水揚げされるベニズワイガニのほぐし身入りのカニまんと、肉まん、あんまんの3種類。いずれも生地に伯州綿の酵母を混ぜ、発酵などを経て仕上げた。
同研究会の稲賀すみれ代表や児玉教授らが29日、境港市上道町の市役所を訪れ、伊達憲太郎市長に商品化の経緯を説明。稲賀代表は「中華まんだと安価で買い求めやすい。伯州綿の知名度向上につながる」と話し、伊達市長は「伯州綿とカニのコラボ商品で、もっちりしてうまい」と太鼓判を押した。
1個200~400円。7月3日から同製麺所で不定期に試験販売し、秋から本格的に販売する予定。 (園慎太郎)












