プラカードを掲げ、役員の交代を求める組合員ら=松江市朝日町、JR松江駅前
プラカードを掲げ、役員の交代を求める組合員ら=松江市朝日町、JR松江駅前

 30日あったJFしまねの通常総代会では、組合員を代表する30人の総代を前に岸宏会長が、島根県による業務改善命令や元職員の業務上横領事案など一連の不祥事に対して陳謝する場面があった。半面、具体的な改善策や、何より重要な新役員体制の決め方について具体的な提案はなく、自浄作用を発揮したとは言い難い。

 会場のドアの外には「立ち入り禁止」の看板が立つなど物々しい雰囲気で始まった会合。冒頭、岸会長が「管理や監督が不十分だった」「業務やチェックの在り方を再点検する」などと説明したという。

 注目されたのは、現執行部が責任をどれだけ感じているかどうか。試金石となるのが、新役員体制案の提示と議論だが、これだけは6月9日の役員推薦会議が決めた案を無効とする主張をかたくなに守っている。

 役員改選案が通常総代会に出てこない異常さを指摘する声が出た。隠岐から総代の一人として参加した70代男性は「どんなに意見を言っても、岸会長が辞めることはない」と漏らす。岸会長が務める全国漁業組合連合会(全漁連)会長の任期が終了する1年後まで、このまま居座るとの憶測も飛ぶ。

 会場外では、一部の組合員でつくるJF改善を求める協議会が、会長退陣などと書かれたプラカードを手に持ち、岸体制での「不祥事」を列挙したチラシを配った。協議会の寺本太会長は「役員が代わるのが普通の状況だ」と憤る。

 今後は、6月の役員改選案を提案するよう島根県が業務改善命令を出す見通しで、JFしまねが取り合うかどうかが焦点となる。ただ、役員案を協議する臨時総代会を17日と決めておきながら、白紙に戻した。漁協が目指す組合員のための民主的運営にはほど遠い。

      (古瀬弘治)