登山者が増えるシーズンを迎え、国立公園・大山(1729メートル)の登山者から任意で徴収する入山協力金の受け付けが27日に始まる。登山1度につき500円または年間3千円を、大山ナショナルパークセンター(鳥取県大山町大山)または大山頂上避難小屋で支払う。協力金は、頂上の植生保護や頂上避難小屋トイレの維持管理、登山道の整備に充てられる。
登山する度に支払う場合は募金箱にお金を入れ、返礼品として大山の風景写真が印刷された記念カードを受け取ることができる。カードの絵柄は10月にかけて毎月1種類ずつ増やす予定で全6種となる。年額の場合は窓口で支払い、鳥取県産の梨の木材に頂上記念碑を彫り込んだキーホルダーが手渡される。11月中旬まで受け付ける。
「JーCoin Pay」とクレジットカードを利用した支払いも受け付ける。返礼品は現金と同様で、通年受け付ける。
協力金制度は官民でつくる大山山岳環境保全協議会が2022年度に本格導入した。協議会が26日、ナショナルパークセンター1階の窓口前に募金箱を設置した。昨年度は約430万円が集まった。環境保全には毎年700万円程度の費用がかかっているといい、不足分は県の予算で賄う。
県西部総合事務所環境・循環推進課の田口靖博課長補佐は、昨年の夏山シーズンには約6万人が訪れたとし「大山の良好な環境を維持するため、協力をお願いします」と呼びかけた。
(中村和磨)