第一章 転変・信長の右筆

 黒糸威(くろいとおどし)の具足に身を包んだ長岡藤孝は、輝いて見えたものだ。有職故実(ゆうそくこじつ)への造詣が深く、武芸百般に通じるとの呼び声も高い...