廃校をキャンピングオフィスにして人を呼び込み、地域の可能性を探るイベントが25日、松江市島根町野波の旧野波小学校で開かれる。校舎内や校庭にアウトドア用品を並べ、開放的なオフィスを整備。県外から企業関係者を招いて宿泊してもらうほか、一般向けの設備体験や地域活性化策を話し合うパネルディスカッションもある。
キャンピングオフィスは野外や社内にアウトドア用のテントやタープ、机、椅子などを置いて仕事環境を整えた空間。自然を生かした開放的な業務スタイルで新たな発想が生まれ、社員間交流も深まるとして研修や合宿、会議で活用する企業が全国で増えている。
イベントは、松江青年会議所の創立65周年記念事業。関係人口を増やすとともに、廃校の利活用策と新型コロナウイルス禍で注目が集まる働き方を広く知ってもらおうと、アウトドア用品大手「スノーピーク」(新潟県)の協力を得た。
会場は日本海を望める立地を考慮して選んだ。
体験モデルとして招く県外4社程度の約10人が24日に宿泊。25日は午前10時~午後3時半に、市民らが設備体験や企業ミーティングの見学ができる。午後は島根町の可能性を探るパネル討論や発表がある。
青年会議所の会員らが、校庭の草刈りや校舎内の掃除をするなど準備を進めており、担当委員会の乙部宏隆委員長(38)は「自然あふれる島根町の魅力を発信したい」と意気込む。
25日の一般参加者100人を5日まで、青年会議所のインスタグラムで募集。参加無料。問い合わせは松江青年会議所、電話0852(21)9917。 (片山大輔)