内閣府特命担当大臣表彰を報告する関口晃司さんと妻の英子さん=益田市常盤町、市役所
内閣府特命担当大臣表彰を報告する関口晃司さんと妻の英子さん=益田市常盤町、市役所

 里親として血縁のない子どもを育てる益田市駅前町の関口晃司さん(52)、英子さん(61)夫婦が、内閣府特命大臣感謝状を受けた。受賞したのは全国56組で山陰両県は関口さん夫婦のみ。2人は2009年から活動し、晃司さんは県里親会の会長も務め、受賞を喜んでいる。

 里親はさまざまな事情で家族と離れて暮らす子どもを自分の家庭に迎え入れて養育する制度。

 関口さん夫婦は子育てが一段落したのをきっかけに県の研修を受けて登録した。中高生を中心に13人を自宅で5、6年ほど長期養育したほか、18年には自宅隣接地にファミリーホームを設置。2カ月程度の一時保護や1週間程度のショートステイも行っている。

 2人は受賞報告で益田市常盤町の市役所に山本浩章市長を訪ねた。晃司さんは「虐待を受けた子どもも多い。まず子どもの話を聴くことに努めた。どうしたいのかを確認し、進路など選択肢を提示することに注力した」と述懐し、「里親というと養子縁組のイメージがあるが、養育がメインであることを強調したい」と語った。

 英子さんは「普通にやってきたことが評価されありがたい。里親になりたいと考えている若い人をサポートしたい」と話した。

 山本市長は「長年にわたり子どもたちのために活動していただき感謝している」と謝辞を述べた。

(中山竜一)