糖度を調べるためスイカの実を取るJAの担当者=鳥取県湯梨浜町園、JA鳥取中央泊相談プラザ
糖度を調べるためスイカの実を取るJAの担当者=鳥取県湯梨浜町園、JA鳥取中央泊相談プラザ

 鳥取県産スイカのトップバッターとなる湯梨浜町泊地区のブランドスイカ「とまり美人」の2024年産査定会が、町内であった。中心部近くの平均糖度が13・6度(前年は12・1度)と例年にない出来栄え。減少傾向の生産者に若手が加わったことと合わせ、関係者は意を新たにした。

 24年産は前年より2戸多い7戸が前年比20・0%増の1・2ヘクタールで栽培。5月29日から6月20日ごろまで町内のJA鳥取中央の直売所や松江市、出雲市の市場に19・4%増の62トンを出荷し販売額は20・4%増の1800万円を見込む。

 泊地区の砂丘地は、鳥取県内の主産地である北栄町や倉吉市と比べて気温が高いため、1週間程度栽培日程を早めており高値が付く。生産者は高齢化などで減少傾向にあったが高収益が呼び水となり近年、若者の就農が相次いでいる。24年産では1戸がやめた一方、20~30代の3戸が加わった。

 同JA泊西瓜(すいか)部会の中田洋一部長(68)は「県産スイカのけん引役。こけたらいけんと思って作っている」と話した。(桝井映志)