鳥取県日野町根雨の日野高校でこのほど、3年生が町の活性化を考える授業があった。町内でJR伯備線の観光資源化に取り組む久城雅文さん(60)を招き、鉄道の撮影スポットを生かした策を練った。
日野町の黒坂駅から根雨駅にかけては、列車の撮影条件が良い場所が集中することから、「撮り鉄」の間で知られる。
久城さんは授業で、撮影に来た人のニーズについて説明。列車の運行状況や日当たりの条件のため、早朝から昼にかけて多くの人が集まるといい、1~2時間の待ち時間や撮影スポット近くに飲食物を提供する店がほとんどないことなどを事業考案のポイントとして挙げた。
生徒は車座になって活性化案について検討した。待ち時間を活用したスタンプラリーや、オリジナルドリンクの提供を提案。隣の江府町のカフェに協力を依頼するなど、実現に向けて必要なことを話し合った。10月をめどに活性化案を形にするという。
萩原敬介さん(18)は「プロの視点でアドバイスをもらい参考になった。多くの人に来てもらえる町にしたい」と話した。
(中村和磨)