避難所でのコロナ感染防止を目的に、間仕切りの組み立てを訓練する参加者=江津市桜江町川戸、桜江中学校
避難所でのコロナ感染防止を目的に、間仕切りの組み立てを訓練する参加者=江津市桜江町川戸、桜江中学校

 2018、20年の江の川氾濫で浸水した江津市桜江町川戸で11日、住民の防災訓練があった。約70人が参加し、新型コロナウイルスの感染を防ぐ避難所運営や、手こぎボートによる救助訓練を実施。災害情報の見方を学ぶ座学も行い、水害リスクに備えた。

 川戸地区の避難所となっている桜江中学校体育館では、コロナ感染を防ぐために導入した間仕切りの組み立てを訓練。説明書を見ながら薄い板をつないで仕切りを作った後、段ボール紙の簡易ベッドを設置した。体育館入り口での避難者の検温、降雨量や水位を書き込む情報掲示板の手順も確かめた。

 体育館近くを流れる江の川の支流では、高齢者らの救助を想定し、空気を入れた手こぎボートに住民が乗り込み、オールをこいで操法を習得した。

 松江地方気象台と国土交通省浜田河川国道事務所の職員は警報や注意報の意味をはじめ、避難の円滑化を目的に安全な場所に移動するタイミングなどを事前に定めるマイ・タイムラインの作成法を説いた。

 主催した川戸地域コミュニティ協議会の今田三之会長は「訓練を通じ、災害時は住民が協力して対処する意識をつくっておきたい」と話した。 (福新大雄)