「赤玉石」など全国のジオパークで採石された石=松江市宍道町東来待、来待ストーン
「赤玉石」など全国のジオパークで採石された石=松江市宍道町東来待、来待ストーン

 【松江】松江市宍道町東来待の博物館「来待ストーン」で14日、島根県内で10月に開かれる予定の日本ジオパーク全国大会に合わせた企画展が始まった。大地の成り立ちを通じて、歴史や自然環境について学べるジオパークの魅力をパネルや石といった70点で伝える。9月26日まで。

 松江と出雲の両市にまたがる「島根半島・宍道湖中海ジオパーク」の内容を紹介するコーナーでは、島根町加賀にある洞窟「加賀の潜戸(くけど)」の成り立ちをパネルで説明。1200万~1千万年前の火山活動で持ち上がった海底の断層が、波で削られ、岩石に洞穴が生じた過程が図入りで説かれる。

 全国43カ所のジオパークのうち、6カ所で採取された6種の石も展示。新潟県佐渡市で採れた赤玉石は鮮やかな赤色と光沢を持ち、庭の飾り石として好まれる。現在は採石されておらず、貴重という。

 来待ストーンの古川寛子学芸員は「コロナ禍の後に各地のジオパークに行ってみたいと思ってもらえたらうれしい」と期待する。

 入場料は一般390円、小中学生190円。毎週火曜は休館。 (佐貫公哉)