SARD UNDERGROUNDのメンバー。左から杉岡泉美さん、神野友亜さん、坂本ひろ美さん
SARD UNDERGROUNDのメンバー。左から杉岡泉美さん、神野友亜さん、坂本ひろ美さん

 1990年代を代表する人気ユニット・ZARD(ザード)のトリビュートバンド・SARD UNDERGROUND(サード・アンダーグラウンド)が21日、2枚目のオリジナルアルバム「涙色で」を発売する。9月に、デビュー5周年を迎え、松江市出身でキーボードの坂本ひろ美さん(28)は「オリジナル曲で新しい一面を出せるようになれたらうれしい」と語る。

 メンバーは坂本さん、ボーカル神野友亜さん、ベース杉岡泉美さんの3人。デビューを目指してレッスンを受ける中、音楽制作会社「ビーイング」(現・B ZONE)グループの創設者で、ZARDを手がけた長戸大幸プロデューサーの目に留まり、2019年にデビュー。カバーに加え、オリジナル曲も制作する。
 

坂本ひろ美さん



 今作は、テレビアニメ「名探偵コナン」のエンディング主題歌で同日発売のシングル「夢で逢(あ)いましょう」、爽やかで切ない「卒業式」、表題曲「涙色で」など11曲を収録。坂本さんは「かっこいい曲や、きゅんとする曲、楽しい曲、バラードなどすごく充実した1枚になっている」と自信をのぞかせる。

 デビュー当初は環境に慣れず、ZARDを大きな存在に感じて不安でいっぱいだったという。活動を続けるうちに「親子でイベントに来てくれたり、私たちをきっかけにZARDをたくさん聴くようになったりしたファンの声を聞くようになった」と喜ぶ。

 今年3月にはZARDのカバー14曲を収録したアルバム「ZARD tribute Best Selection」を発売。「負けないで」「揺れる想(おも)い」など数々の名曲を生んだZARDの魅力について「包み込まれるような温かさや優しさを感じる曲が大好き。(故・坂井泉水さんの)とてもきれいな歌声と姿、勇気や元気をもらえる歌詞が本当にすてきで、演奏するときも曲の世界に入り込んでしまう」と実感を込める。

 9月には5周年を記念した全国ライブツアーを開催し、東京や大阪など5カ所を回る。「今の若い世代の方にもZARDの曲を届けていけるように、オリジナル曲でもたくさんファンの方が増えるように頑張りたい」と坂本さん。「日々の生活の中のどこかに、私たちの曲が寄り添えたらうれしい。いつか山陰にもメンバーみんなで行きたい」と話した。

 (吉田真人)