現代日本の書壇を代表する書家や山陰両県の書家の新作を一堂に集めた第52回「日本の書展松江展」(主催・山陰中央新報社、全国書美術振興会)が22日、松江市袖師町の島根県立美術館で開幕した。多彩な筆遣いの力作258点が来館者を魅了している。26日まで。
国内主要4都市での本展に続く、地方都市では最初の巡回展で、松江開催は2年ぶり。中央書家の「現代書壇巨匠選」18点と「現代書壇代表選」40点、山陰両県の書家による「山陰現代書道代表展」40点、「山陰現代書道選抜展」160点の計4部門で構成する。
現代の書家が取り組む流れるような筆遣いのかなや近代詩文書、力強い大字書や前衛書、篆刻(てんこく)と多彩な分野の作品がそろう。
山陰現代書道代表展のうち、大田市の石田千葦さんの「秋の蝉(せみ)」は歌人・若山牧水の短歌を季節の移ろいを感じる夕暮れ色の紙にしたためた。
友人の作品を見に来館した米子市淀江町の鳥井さよこさん(75)は「作品ごとに墨の濃淡や文字の散らし方が違い、心情が表れている」と話した。
午前10時~午後6時。最終日は午後4時まで。入場料は700円で、高校生以下は無料。
(森みずき)