台風10号の進路図
台風10号の進路図

 台風10号は、30日夜から31日の未明にかけて島根県に最接近する見込みで、30日朝から雨が激しくなる。松江、鳥取両地方気象台によると、30日午後6時までの24時間雨量は100ミリを超える地域があり、注意を呼びかけている。30日は島根県内の多くの小中学校、高校が臨時休校する。

 両地方気象台によると、台風が予報円の中心を通った場合の24時間雨量は、30日午後6時までが島根県東、西部150ミリ、隠岐60ミリ、鳥取県内120ミリ。31日午後6時までは島根県東部120ミリ、西部100ミリ、隠岐50ミリ、鳥取県内150ミリと予想。30日の陸上の最大風速は島根県東、西部、隠岐が15メートル、鳥取県内は13メートルと見込む。

 島根県によると29日午後7時過ぎ時点で、吉賀、邑南両町が計17カ所の避難所を開設。吉賀町で1人が自主避難した。

 同県教育委員会子ども安全支援室などによると、30日は高校や特別支援学校など県立学校26校・分教室が臨時休校。市町村立の小中学校など227校・園(幼稚園26園、小学校121校、中学校78校、義務教育学校2校)も臨時休校する。

 JR西日本中国統括本部によると、30日は山口線と山陰線の益田以西で終日運休するほか、山陰線、伯備線、因美線などは午後以降運休する見込み。一畑電車は30日以降に運転見合わせや徐行運転の可能性がある。

 30日は出雲空港と福岡、隠岐、静岡、名古屋を結ぶ便の大半が欠航する見込みで、石見空港は羽田との2往復4便が全便欠航する。高速バスも浜田-広島などが全便運休する。

 一部の宅配業者は九州各県への配達を取りやめているほか、他地域への配達にも遅れが生じる可能性があるとしている。(新藤正春)