山陰両県にまたがる中海圏域で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、島根、鳥取両県は、県民が山陰の宿泊・観光施設を利用する際に割引を受けられる「WeLove山陰キャンペーン」を継続する意向を示した。

 島根県の丸山達也知事は20日の対策本部会議後の取材に対し、対象施設は県が定めた感染症対策を実施しているとし「対策を徹底していただくことで、停止については考えていない」と述べた。

 キャンペーンは、それぞれの県の感染状況が、確保病床の使用率が20%以上など政府の分科会が示す指標でステージ3(感染急増)になれば知事同士が協議し即停止する。鳥取県の平井伸治知事は19日の県対策本部会議後、県西部で感染拡大が進むものの県内全域の感染状況はステージ3に達していないとの認識を示し「今後の感染状況を注視し、厳格に適用したい」と述べた。

 キャンペーンは8月末を期限に両県民が山陰の対象施設に泊まる場合、5千円を上限に宿泊代の半額を割り引く。チェックアウト時に免許証などで住所を示せば受けられる。

 国の飲食支援事業「Go To イート」も両県とも継続する。島根県の販売期限は8月末、利用期限は9月末で、6千円分の食事券を4千円で購入できる。鳥取県の販売期限は7月末、利用期限は8月末。1万円分の食事券を8千円で買える。  (藤井俊行)