<短歌>

 ◇コスモス島根支部(出雲市)

したたかに風に吹かれて立ち直る春のあら草小さき花もつ 水凌末津子

かがまりて錨草見るしろしろと薬草と知る春のあかるさ 古志 節子

庭先に鶏小屋ありてやわらかきハコベを摘みて餌にやりし母よ 児玉 幸子

つきたての草餅食むる老い我に嫁の気づかい「喉つめないで」 榎本 松代

雑草のごとく生きよと教わりし戦中戦後も遥かとなりし 室脇 久子

下駄箱の上に活けたる水仙の香を...