2011年3月11日午後2時46分、日本の権力中枢が鎮座する東京・永田町が激震に見舞われた。しかも、ぐらっときた揺れはすぐに収まらず、長い震動が続く。国会では参院決算委員会が開かれ、首相の菅直人は自身の政治資金問題で野党から追及を受けていた。

 「首相官邸5階の官房副長官室で執務中だった。まずいと思って部屋を飛び出し、秘書官らに『ニュース速報に注意して』と指示した。思いのほか震度が強く、すぐに官邸地下の危機管理センターへ向かった。ただ、事もあろうに、...