松江市出身の立体切り絵作家、SouMa(ソウマ)さんの個展「SouMaの世界展」(山陰中央新報社主催)が7日、松江市殿町のカラコロ工房ギャラリーで始まった。地元・松江の風景を題材にした作品をはじめ、1枚の紙から生み出す繊細で美しい55点が来場者を魅了している。2025年1月13日まで。
SouMaさんはデザインナイフで和紙や洋紙の層を薄くはがして削り、濃淡を表現する独自の手法「はがし切り」で、立体的で繊細な作品を生み出す。
「夕刻~四の情景」は、鮮やかなオレンジ色を背景に白い洋紙を細かく切り出して、松江の景色や宍道湖に夕日が沈む情景を表現した。人間の形をした、高さ約2メートルの大作「ボーダレス2024」やオフロード車に着想を得て、重厚感のある冠に仕上げた「ティアラ~大地」などが目を引く。
SouMaさんは「芸術活動の土台を松江が育んでくれた。展示を通じて感謝を伝えたい」と話した。
鑑賞した松江市立八雲小学校5年の石川実紗さん(10)は「色の濃淡を表現しているのが魅力的。ティアラも細かくてすごい」と笑顔だった。
個展はカラコロ工房リニューアル記念。8日はギャラリートークとサイン会がある。午前10時~午後5時(金、土、日は午後8時まで)。前売り900円(当日千円)、ペア前売り1600円(同1800円)。中学生以下無料。(山口春絵)