益田東は、大社の2投手から積極的な打撃で11安打を放ち、失点直後の回に再三、得点。粘りを発揮し、ノーシードから勝ち上がった意地を見せた。

 相手の先発森山晃輔の丁寧な投球に対し、高めに浮いた球を逆らわずに打ち返す意識を徹底した。

 本塁打で3点を取られた六回裏は、「攻略のきっかけを自分が示したかった」と、無死一塁から4番でゲームキャプテンの藤波翔が逆方向の右翼へ適時三塁打。続く左打者の富永琉玖も逆方向を狙った遊ゴロの間にもう1点もぎとった。

 八回にも1点を返したが、大社の終盤の猛攻にかなわず、涙をのんだ。大庭敏文監督は「追う展開だったが安打数は負けていない。好守ともあきらめずによく頑張った」と、存分にしぶとさを見せた選手をねぎらった。