雪景色の中国山地を駆け抜ける381系特急やくもを撮影する鉄道ファン=鳥取県日南町下石見
雪景色の中国山地を駆け抜ける381系特急やくもを撮影する鉄道ファン=鳥取県日南町下石見

 岡山-出雲市駅間を走る特急やくもから引退した381系特急電車が、年末年始の期間限定で復帰している。帰省シーズンの利用客増に対応するためで、8月以来約4カ月ぶりに乗客を乗せて走る数少ない国鉄型特急車両を撮影しようと、JR伯備、山陰線沿線は全国の鉄道ファンでにぎわいをみせている。

雪が舞う中国山地を行く381系やくも=鳥取県日南町中石見


 特急やくもは現在、全列車が4月にデビューした新型車両273系で運行している。通常は4両だが、年末年始期間中は多くの列車が8両となり、車両が不足するため、27日から来年1月5日まで赤と白を基調とした381系が1日上下計4本代走している。

 28日は、伯備線が通る鳥取県日南町下石見の撮影地に20人のファンが集まり、雪景色の中国山地を駆け抜け岡山へ向かう381系の勇姿を撮影するなどした。家族で訪れた西尾彰悟さん(9)=群馬県高崎市=は前日に381系やくもに乗って出雲市に到着。数日間、沿線の撮影や山陰観光を楽しむ予定で、「雪の中を走る姿を見ることができて良かった」と笑顔をみせた。

(石倉俊直)