みなさん、明けましておめでとうございます!

 12月初めの寒い朝、私は出雲大社への参道を歩いていた。強い東風が木々を揺らし、雨が地面に打ちつけていた。出雲から松江に至る全長約150キロの険しい海岸沿いにある42の神社を1週間かけて歩く「四十二浦巡り」に挑戦するのだ。江戸時代に行われたというこの巡礼は、時代とともに影を潜めていったが、近年「島根半島四十二浦巡り再発見研究会」がその歴史を研究し、この文化的慣習に再度関心を集めようと尽力している。

 ありがたいことに、出発する前、研究会のお二人を紹介してもらい、巡礼について...