畑地区での干し柿の歴史を紹介する資料を見る参加者=松江市東出雲町上意東、畑公会堂
畑地区での干し柿の歴史を紹介する資料を見る参加者=松江市東出雲町上意東、畑公会堂

 松江市東出雲町上意東の畑地区で干し柿を生産する畑ほし柿生産組合(広江暢稔組合長)の70周年と、自治会の畑明生会(森広泰章会長)の結成90周年を記念した祝賀会が18日、畑公会堂であり、生産者たちがさらなる発展を誓った。

 畑ほし柿生産組合は畑明生会を母体に1955年、結成した。現在は17戸で、秋になると家々でオレンジ色の柿すだれが並び、伝統を守り続けている。

 祝賀会には島根県や市、卸売りの関係者など約50人が参加した。地区の歴史や柿の生産を見学した小学生の手紙、組合結成当時の資料なども披露された。

 名産の干し柿にチョコレートを合わせた料理や、ゆで卵を干し柿で包んだ天ぷらの郷土料理「くじゃくたまご」などが振る舞われ、参加者はおいしそうに味わっていた。

 昨年秋の高温の影響で柿が腐る被害があり、2024年の出荷量は約11万5千個で、前年より約2万2千個減った。広江組合長は「今後も自然と闘いながら柿づくりを続け、伝統を守りたい」と話した。(林李奈)