「雄牛だったか」。繁殖用の雌牛など約80頭を飼う鳥取県伯耆町福兼の尋牛(じんぎゅう)牧舎。生まれた子牛の性別を確かめた経営者の木嶋泰洋さん(70)が、残念そうなそぶりをみせた。

 落胆には理由がある。鳥取和牛の名声を高め、昨年末に死んだ県の種雄牛「白鵬85の3」(以下、白鵬)の後継牛と掛け合わせられる...