鳥取県警は14日、窃盗事件の捜査中に容疑者が自身の親族であることを知り、証拠の一部を意図的に収集しなかったとして、県内警察署に所属する20代男性巡査を証拠隠滅容疑で書類送検し、減給10分の1(6カ月)の懲戒処分としたと発表した。親族をかばうためだったとみられる。
県警監察課は個人の特定につながるとして、巡査が所属する警察署名や年齢、隠滅した証拠などの情報を公表していない。
巡査は1月10日、米子市の医療施設内に置いてあった財布が盗まれた事件の捜査に従事。捜査の過程で容疑者が親族であると知り、証拠を意図的に収集しなかったという。また、勤務時間中に公用車で親族宅に立ち寄り、事件の概要を話したという。
親族は3月14日に窃盗容疑で書類送検された。同課は隠滅による影響はなかったとしている。
同課によると、巡査は「軽率な行為で県民の期待を裏切り、申し訳ない」と容疑を認める一方、退職はしていないという。宮田真一首席監察官は「県民の安全安心を守るべき警察官がこのような事案を起こしたのは誠に遺憾。信頼回復に努める」とコメントした。
巡査の書類送検容疑は窃盗事件の証拠の一部を収集せず、隠滅した疑い。別の捜査員の指摘で発覚した。













