
―2024年7月に社名を「山陰信販」から「トワライズ」に変更しました。
全国を舞台に、持続可能な成長を続けていくという思いを込めています。現在は、25年8月から3カ年にわたる中期経営計画の策定に向けて、多くの若手・中堅社員たちの参画を募り、アイデア出しを行っています。
―24年10月には東京証券取引所のプロ投資家向け市場「東京プロマーケット」に上場しました。
札幌から福岡まで全国10支店、2サービスデスクの拠点を展開していく中、上場によってさらに信頼を得られやすくなるとともに、業務提携の幅の広がりも感じています。物価が上昇する中で個人消費が伸び悩むなど、クレジット業界は非常に厳しい状況にありますが、だからこそ消費者の生活をより良くする役割を果たしたいと考えます。

―過去のクレジット利用のデータを基に、ショッピングクレジットなどの申し込みを審査する「与信判定システムおよび与信判定方法」の特許を取得しました。
24年10月に特許を取得して以来、担当者の知識に依存した今までの決裁に比べて、審査の正確性向上や迅速化などで効果を発揮し、大幅な負担の軽減にもつながっています。また、新型コロナウイルス禍以降、中小企業や個人事業主向けの与信のリスクが高まってきており、今後はこうした企業向けのモデルの高度化にも取り組んでいきたいと考えています。
―社会貢献活動にも長年力を入れています。
新しい事業を始めるだけでなく、既存の事業をしっかりと続けることが大切です。毎年夏に共催する「全日本トライアスロン皆生大会」では社員も家族とともにボランティアとして参加しています。あしなが育英会の寄付など各活動では社員に慈善の精神を培い、新たな気付きにもつながっています。 地域のニーズが大きい就労支援、社会福祉事業は今後もさらに力を入れていきます。


地域の課題を考える上でも、いったん外の世界を経験し、さまざまなことを感じ取ることが大切です。そうすることで物事の本質をつかむことができるようになり、学んだことがこの先の思考の後ろ盾にもなるはずです。「目指す将来は、現在の延長線上にはない」という意識を持ちながら前に進んでください。
古山英明=島根県出雲市出身(62歳)2022年10月より現職。 若い頃、欧米の美術館を巡り、印象派の絵画を好きになりました。今でも、各地の旅の途中で印象派の企画展があると立ち寄るようにしています。その都度購入している図録を、将来ぼんやり見ながら思い出に浸るのが楽しみです。
