ー「地域社会の発展を力強くリードするコンサルティングバンク」を掲げる中期経営計画の1年目を振り返り、手応えはいかがでしたか。
地域密着型の経営方針を行員がよく理解し頑張ってくれています。行内の認定制度によるプロフェッショナル人財は「150人」を目標としていますが、かなり増えてきました。達成すれば、約600人の行員の4分の1ほどになります。地元企業の状況はまだ厳しく、個人の資産運用の不安も大きいという環境で、能力を発揮してくれる場面は多くなっています。決算の数字でもコンサルを生かした手数料関係の役務収益は順調に増えています。
ー企業の倒産件数が、全国と同様に山陰でも増えています。
われわれは地方に根を張った銀行ですから、大事なのは持続可能性を高めるサポートがどれだけできるかです。新たな地域価値の創造を目指し、地域資源を活用したビジネスモデルをつくり、銀行も自ら実践していきます。サステナブル(持続可能)という観点では、企業それぞれの目標に応じた「サステナブルファイナンス」など、2030年度までに2千億円の融資を目標にしています。
ー営業店の「隔日営業」導入など店舗運営の効率化によるサービス維持、向上に取り組んでいます。
生産性を上げる仕組みや、新しい取り組みに人的資本を投入するには組織を変えていかないと対応ができません。取引先、お客さまのご理解を得ながら、地域に店舗を残すことを前提に、バランスの良い在り方を模索していきます。
ー人的資本経営の実践の一つとして、行員対象のアイデアコンテストを開いたそうですね。
組織を持続可能にするには、トップダウンでなく、行員から声が上がらなければならないと考え、副賞も用意して初めて開きました。約330人から応募があり、新事業の展開や地域振興策などたくさんのアイデアが上がってきたのがうれしかったですね。形にできるものは実現させたいと思っています。


山陰両県の地域課題と向き合い、また、地方が持つ特有の魅力にも目を向けてほしい。
地方特有の魅力を未来への可能性として捉え、変化を恐れず挑戦していくことで『地域社会の未来を創り、守り、支えていきたい』という熱い想いを持った皆さんと出会えることを楽しみにしています。

入江 到=鳥取市出身(60歳)1988年4月に入行。
人事部長や米子営業部長などを歴任し、2022年6月から現職。鳥取県東・中・西部のほか大阪での部店長経験がある。
リラックス方法は、サブスクリプションサービスで映画やドラマを見ること。好きなジャンルはアクションや推理系。











