彼らは自分たちのやっていることを、ちょっとおどけて「ブンツカ」と言う。バスドラムの「ブン」、ハイハットシンバルの「ツ」、スネアドラムの「カッ」。楽曲のリズムセクションを口でまねるヒューマンビートボックスのことだ。

 そのプレーヤーを指してビートボクサーと言う。口蓋(こうがい)、舌、頬、喉、鼻。あらゆる器官を使った多様な音は、人間が出しているとはとても思えない。単なる楽器のコピーではない。独特のリズムを刻み、メロディーを奏で、日本でも新しいジャンルの音楽として認知...