【江津】江津市跡市町の伝統行事・花田植えが15日、同町の水田であり、にぎやかな田植えばやしに合わせて、かすりの着物や法被姿の早乙女が苗植えに挑んだ。
地元住民をはじめ、近くの保育園の園児や保護者、市内在住のベトナム出身者ら47人が参加した。地元有志でつくる「跡市田植えばやし保存会」(島田博会長)の会員17人の太鼓や笛の音に合わせ、横一列で田に入って泥だらけになりながら、もち米の苗2万本を丁寧に植えた。
親子3人で参加した江津市二宮町の会社役員、吉川辰也さん(49)は「にぎやかな中で楽しく田植えができてうれしい。伝統を守り続けてほしいし、できるだけ毎年参加もしたい」と笑顔で話した。
花田植えは住民団体「跡市地区まちづくり協議会」が開催し29回目。10月中旬ごろに刈り取る。高齢化で途絶えかけたが、有志で継承している。野田英夫会長(72)は「伝統継承は地域の活性化につながる。次世代を担う人材を育てていきたい」と意欲を示した。
(村上栄太郎)