【松江】宍道湖漁協(松江市袖師町、渡部和夫代表理事組合長)が26日、松江、出雲両市の福祉施設や児童養護施設に宍道湖産のヤマトシジミを贈った。
シジミの贈呈は宍道湖・中海淡水化事業の延期が決まり、周辺住民への感謝を示そうと、1991年に始めた。資源量の減少や新型コロナウイルス禍で中断もあったが、産卵期を迎えてシジミの身が太る夏場に合わせ、毎年、実施する。
今年は厚さ12~18ミリのシジミ計520キロを46施設に届けた。松江市岡本町の介護老人福祉施設「あいかの里」では、漁協の関係者が訪れた。渡部組合長(72)が「日本一のヤマトシジミを食べて、活力をつけてほしい」と呼びかけ、シジミ20キロを利用者に贈った。施設では早速、しじみ汁にして味わい、利用者の中倉小枝子さん(81)は「身がたっぷりあってとてもおいしい」と喜んだ。(佐野卓矢)