島根県隠岐の島町城北町の隠岐養護学校が、月1回開設する喫茶店「おきらくカフェ」を12日、初めて土曜の営業に踏み切る。仕事などで平日に来店が難しい人からの要望に応えた。多数の来店客が予想され、生徒たちは準備して意欲を見せている。
「おきらくカフェ」(50平方メートル、約30席)は就労体験と地域社会との接点をつくるため2023年7月に始まった。当初は3種類だったメニューも生徒たちの発案に調理師免許を持つ教諭が協力して9種類に増やした。隠岐酒造「隠岐誉」の風味が特徴の「ほまれチーズケーキ」(180円)が一番人気。隠岐水産高校が製造したサバの缶詰を使ったホットサンド&サンドイッチ(650円)といったランチメニューもある。
高等部12人が接客と調理に分かれて店を切り盛りする。近くに隠岐病院やショッピングセンターがあり、人が集まりやすい。平日でも多い時で80人ほどが来店するという。中島克久校長は「人とのやりとりが大事な学習になり、自信につながる」とし、より多くの来店客を望んでいる。
接客のリーダーで2年の三次翼さん(16)は「お客さんが多くなると思うが、チームで協力しててきぱきとこなしたい」と話した。おきらくカフェは12日午前10時半から午後2時まで校舎1階で営業する。(鎌田剛)