政府主催の追悼式に出席した被災者代表と岩手、宮城、福島3県の遺族代表。震災は、家族、友人、自宅や職場を奪った。生への感謝や、未来に教訓を残す決意―。この10年間、胸に抱き続けたさまざまな思いや誓いを打ち明けた。

 岩手県の遺族代表、佐藤省次さん(71)は、両親を含む親族11人を失った。岩手県宮古市で地震に遭遇。当時自宅があった隣の山田町に駆け付けたが、高台から見下ろした町は津波で変わり果てていた。

 父親は足が不自由だ...