客をもてなす主婦や子ども=島根県奥出雲町馬馳、出雲八代駅
客をもてなす主婦や子ども=島根県奥出雲町馬馳、出雲八代駅

 JR木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」の運行に合わせ、島根県奥出雲町馬馳の出雲八代駅で地元・布勢地区の主婦たちが金、土、日曜を中心に1時間限定のカフェを開き、にぎわい創出に一役買う。子どもも準備、運営を手伝っており、山あいに響く明るい声が地域を活気づける。

 園児から中学生までの子どもを持つ主婦6人が駅近くの民家前にテントを張り、5月に始めた。「ふせcafe」と銘打ち、おろち号の発着前後に合わせた午前10時から11時まで、コーヒーや和菓子のほか、手作りのオリジナルマスクなどの雑貨を販売する。

 口コミで徐々に認知度が上がり、現在は布勢地区住民らを中心に1日10~20人が訪れるようになった。

 おろち号が運行された20日は、発起人の内田圭子さん(37)と石原菜美さん(43)が、子どもたちと一緒に地区住民や木次線利用者にコーヒーなどを販売。おろち号が到着すると、駅のホームで乗客に手を振って見送った。

 JR西日本はおろち号の運行を2023年度で終了すると発表している。内田さんは「木次線の形が変わっても、地元や沿線をできる限り盛り上げていきたい」と話した。

 8月は21、22、27、28日に開店。9月以降はおろち号が運行される金、土、日曜を中心に営業する予定。 (清山遼太)