本紙編集担当者と意見交換する(左から)渡部裕子、毎熊浩一、松村順史各委員=松江市殿町、山陰中央新報社
本紙編集担当者と意見交換する(左から)渡部裕子、毎熊浩一、松村順史各委員=松江市殿町、山陰中央新報社

 山陰中央新報社の年間を通じた報道を第三者が検証する2020年度の「報道と読者」委員会が11日、松江市殿町の本社であった。社外有識者3人が、経済支援や医療などさまざまな角度から伝えた新型コロナウイル問題や、住民投票を求める市民の動きなどを追った松江市庁舎建て替え問題の報道について、編集・編成担当者と意見を交えた。

 委員は鳥取県経済同友会代表幹事の松村順史氏、島根大法文学部教授の毎熊浩一氏、むすび舎主宰の渡部裕子氏。本社は今若靖男取締役編集局長、伊藤英治編成局長ら8人が出席した。

 コロナ報道について、松村氏は飲食店を巡る経済支援での格差是正を国に求める島根県の丸山達也知事の発言に言及。「スポットライトが当たるのは飲食業だが、それを支える業者もたくさんいる。他産業への影響も取り上げてほしい」と視野を広げるよう要望した。

 渡部氏は、コロナ禍で困窮する学生を取り上げた記事が関心を呼び、本社が設立した基金に支援が相次いだことに触れ「人と人とをつなぐツールの役割を果たした」と評価した。

 計画見直しを求める住民団体の動きなどを報道した松江市庁舎建て替え問題について、毎熊氏は「住民団体側を取り上げた捉え方が偏っていた印象だった」と指摘した。その上で「(政策形成の)過程でいかに多くの人が議論し自分事として考えていくかが大事だ」とし、きっかけづくりとしての新聞の役割を説いた。

 委員会の詳報は後日、本紙で紹介する。 (中島諒)